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わかったさんシリーズ

おいしいお菓子が登場するファンタジー

わかったさんシリーズは1987年に誕生した児童文学で、お菓子のレシピが物語に絡むユニークな構成になっています。
主人公のわかったさんは、クリーニング屋さん。
クリーニングした洋服をお客様に配達する途中で、さまざまな不思議な出来事に遭遇します。
普段の日常から、異世界へと迷い込むファンタジー感も、このシリーズの大きな魅力です。

お話のなかに、お菓子作りのポイントが散りばめられており、巻末には物語に登場したお菓子のレシピも紹介されています。
おいしそうなお菓子と、不思議な物語が融和して、独特の世界観が広がります。

1987年の刊行から30年が過ぎても、人気は続いています。
子どもの頃に読んだ!というママも多いのではないでしょうか。

レシピがのっているので、物語を読んだ後は、子どもといっしょにお菓子作りができるのも大きな魅力です。
子どもはわかったさんになりきって、はりきってお手伝いをしてくれることでしょう。

不思議な物語と可愛い絵、おいしいレシピの贅沢な絵本

わかったさんシリーズの第1作は、わかったさんのクッキーというタイトルで、クッキー作りのお話です。

クッキーといえば、型抜きで星型やハート型などのかわいい形をした焼き菓子が思い浮かびますが、こちらの物語に登場するのは、ロッククッキー。
このクッキーはスプーンでタネを落として焼くという、初心者には作るのが難しく感じるタイプのお菓子です。
でもご心配なく。
物語を読み進めるうちに、クッキー作りのカギが手に入ります。

わかったさんはある日、洗たく物のなかにカギが入っていたので、カギを返しにマンションを訪れます。
このマンションの住人は、不思議な人ばかり。
エレベーターに乗ると、300階にでてしまったりと、驚きの連続です。
しかし、元気なわかったさんは歌ったり、踊ったりと、冒険を楽しむのでした。
そして、クッキー作りのカギを見つけていきます。
子どもたちも、わかったさんといっしょに冒険を楽しみながら、クッキー作りのカギを手にすることでしょう。

かわいい絵、おいしそうなレシピ、不思議な世界のお話と、さまざまな魅力が凝縮された名作です。
特に、女の子は大喜びするはず!

わかったさんシリーズは10巻ですが、2017年に30周年を記念して、久々の新作が登場しました。
新作は3巻あり、わかったさんとおかしをつくろうシリーズと呼ばれているようです。
これら3巻の物語は、既刊の10巻の内容が元になっており、先にシリーズの10巻を読み終わってから、読むことをおすすめします。

新作の登場によって、わかったさんの世界観がさらなる広がりを見せています。
子ども向けとはいえ、本格的なレシピ付きなので、大人も十分に楽しめるシリーズです。
親子でわかったさんの魅力に、どっぷりとはまってみませんか。