食虫植物の世界
「むしをたべるくさ」はその名の通り、虫を食べる草を紹介している絵本であり、食虫植物図鑑と言ってもよいかもしれません。
表紙はハエトリグサの大きな写真となっており、インパクトのある絵本です。
表紙もインパクトがありながら、中身の写真も同じぐらい大きな写真が載っており、説明もあってわかりやすいです。
ハエトリグサやモウセンゴケなどの虫を食べる植物を、写真とともに短くわかりやすい言葉で説明しています。
たとえば「くさがむしをたべるなんて びっくり」などという説明と共に、草が虫を捕らえる様子を写真で掲載しています。
大きな文字の他に、紹介植物によっては小さい文字でさらに詳しく説明が掲載されています。
時間があるならば、小さな文字も読んで解説してあげると、より子供は理解を深めます。
読むときには、どこを説明しているか指さして説明するとよりわかりやすいですが、文字を指で隠さないように注意して読んであげると良いでしょう。
この絵本を読むと、食虫植物に子供のみならず、大人も興味津々になり、食虫植物の理解が深まります。
絵本の最後の方には、食虫植物の育て方も載っています。
ホームセンターなどには食虫植物が売っているので、興味がわいて育てたいと思ったら買ってみるのも良いかもしれません。
実際に飼育してみると、さらにより食虫植物への理解が深まります。
子供の反応は好きか嫌いか
この絵本を子供に読んであげると、子供は2種類のどちらかの反応を示し、とても興味深く話を聞く子供、もう一方は気持ち悪くてこの絵本は好きでない、という2つの反応になります。
たとえばウツボカズラに興味があるような子供は、この絵本を読んであげると、食いつくようにお話の内容を聞いてくれます。
食虫植物に興味のある子供は、絵本を手に取り親に読んでとせがんできます。
しかしその一方であまりこの絵本は好きでないという子供もいます。
最初は植物が虫を食べるということで、多くの子供が興味を示してくれます。
ページが進んでいくと、虫を食べる様子をリアルに写真で説明しているので、次第に顔をしかめて、最後はどん引きするような子供もいます。
写真が生々しく掲載されているので、それだけリアルに食虫植物のことがわかりますが、反面リアルすぎて受け付けないという子供もいるようです。
たとえば、何かの食虫植物のことをテレビなどで知って興味を示した、普段から植物に興味があるというような子供には、この絵本は適しています。
しかし昆虫が動物の餌になるような場面は苦手などと、捕食に対して嫌悪する子供には向いていないかもしれません。
興味を示す子供は、この絵本の表紙を見ただけで、手にとって親のところに持ってきます。