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ふくろう

ねないこ だれだ

夜更かしする子はおばけに連れ去られる

「ねないこだれだ」の絵本は1969年に発売された本であり、すでに50年近くに渡って多くの子供や親に読まれた絵本です。
絵本の内容は、時計の針が夜の9時を告げる頃、おばけの時間に起きている子供が、おばけに引っ張られて、夜空へ連れて行かれるという内容です。
ラストは夜更かしして寝ない子は、おばけに連れて行かれるという場面で物語は終わります。

言葉が少なく切り絵や絵が沢山描かれており、0歳から2歳ぐらいの子供でも、わかりやすい内容の絵本です。
1ページに言葉も覚えやすく短く書かれており、お話の中にはフクロウや猫の動物が登場するので、鳴き声も覚えられます。

絵本を読んでおばけが登場すると子供は怖がること間違い無しであり、登場する子供を自分の子に例えて楽しむなどのこともできます。

実際に1歳や2歳ぐらいの子供に読んで聞かせると、効果は抜群であり、夜更かししなくなります。
ただ子供によってはトラウマになることもあるので注意が必要ですが、なかなか眠らない子供には効果抜群です。
また夕方に公園で遊んでいると、早く帰らないとおばけにつれていかれるよ、などと言うと、子供は絵本のことを思い出して、帰るようになります。

子供はこの絵本を読んであげると確実に怖がりますが、それでも子供は怖い物見たさというか、図書館などで見つけると、持ってきて読んでせがむこともあります。
読み手が変わると内容の雰囲気も大きく変わり、読み方によっても低い声で読むなどするといつもと違うなどして、バリエーションを変化させて楽しむ事もできます。

絵本で自分の世界を作って欲しい

「ねないこだれだ」の作家は、 せな けいこ氏であり、もともとこの絵本はしつけのためと思って作成したものではありません。
絵本の最後は、おばけが子供を夜空に連れ去り、一緒に飛んでいくシーンがあります。
大人はこれをしつけのためと考えますが、 せな けいこ氏は、おなけの世界に飛んでいってみたい、というメッセージを込めて描いたのです。

この絵本に登場するおばけは、子供を脅すようなおばけでなく、ましてや死んで化けたおばけでもありません。
おばけも人間と同じように、おばけの世界があり、そこで暮らしているのです。
そのようなおばけの世界として描いた絵本だからこそ、子供は怖いと思うけど、それでもおばけが好きであり、この絵本にのめり込むのです。

そして子供自身に自分の世界や物語を持って欲しいとも、せな けいこ氏は願っています。
絵本では貼り絵の作り方も掲載しているので、絵本を読んで自分だけのおばけを作ったり、子供自身のおばけを作ってみたりと、そうして絵本と同じようなおばけの世界を子供の心に持ってもらえればと願っています。